アートとデザインを横断し、
デジタル時代の表現を探求

情報化社会を支える「情報を複製して配信する技術」は、版画によって切り開かれました。西洋の印刷技術から始まる銅版画やリトグラフ、浮世絵をはじめとした木版画など、版画は洋の東西を問わず、複製技術時代の芸術表現として発展しました。今日のデジタル化によって写真やCGも版画の一つとして捉えられる一方、版画とデザインの歴史的な関わりも見直されています。版画を取り巻く状況の変化に対応し、版画専攻では2018年度よりカリキュラムを刷新。伝統と共に先端に拡がる版画の可能性を探求し、アートとデザインを横断しながら独自の視点で思考できる人の育成を目指しています。

キャンバス
八王子
定員
30
在学生数
144

2025年時点

学びの特色

長い歴史で培われた
専門的な版画の技法を学ぶ

木版、銅版、リトグラフ、シ ルクスクリーンなど、長い歴史の中で培われた伝統的な技法を学び、版画の特質を理解しながら、今日的な技法の展開を図っていきます。こうした技法研究を通じて現代の表現の可能性を探っていきます。

デジタル時代の先端的な
プリントメディアを学ぶ

今日の美術はデジタル化の影響を受け、ジャンル横断的な表現も顕著です。写真、デジタル、版から展開されるミクストメディア、インスタレーションなど今日のプリントメディアの技法と多様な広がりを学び、高度情報化社会における表現の可能性を探ります。

アートブックや
デザインへの展開を学ぶ

版画はアートだけでなく、デザインの領域にも大きく関わってきました。グラフィックデザイン、イラストレーション、絵本、ブックアートなど印刷を主体とした表現を学び、アートとデザインの横断的研究の可能性を探ると共に、卒業後の進路を模索します。


学びの領域

木版画/銅版画/リトグラフ/シルクスクリーン/写真

取得できる資格

  • 中学校教諭一種免許状(美術)
  • 高等学校教諭一種免許状(美術)
  • 学芸員資格

卒業後の進路

  • 美術家、 版画家、 絵本作家、 グラフィックデザイナー、イラストレーター、 教員、写真家
  • ゲーム、アニメーション、漫画、 キャラクター、テレビ、舞台などの分野への就職

教育課程

1·2年次では、絵画、彫刻、現代アートなどの多様な芸術表現に関わりながら、さまざまな版画の技法、構造を学び、広範な美術における版画表現、プリントメディアの可能性や独自の表現を模索します。3年次ではより専門的な技術、知識を修得しながら、アートとデザインの垣根を越えて各自の表現テーマを発見・展開させます。4年次には美術史、社会的、文化的な文脈を見据えながら4年間の集大成をつくり上げます。

1年次

平面、立体、 映像、社会など、 4年間の基礎となる多様なアプローチを学ぶ。

版画の特質を体験的に理解する一方、技法技術に縛られない幅広い造形表現を学び、広い視野と4年間の学びに必要な基礎力を身につけます。これまで気がつかなかった自分の潜在的な可能性に出合いながら、独自の表現を模索します。

2年次

問題意識を実験的に展開する4つの版種を学び、表現の方向性を探る。

1年次に得た各自の問題意識に沿って4つの版種から工房を選択し、様々な技法技術を本格的に学びながら、表現を実験的に展開させます。写真基礎、デジタルプリント基礎、美術における写真表現、デジタル時代における版画の可能性も学びます。

3年次

アートとデザインを横断的に学びながら、 芸術表現の今日的な可能性を探る。

各版種の専門技術を習得しながら今日的な版画の多様性を学ぶ課程を通じて、各自の表現テーマを発見し、深めていきます。さらに、ブックアートやグラフィックデザインを学ぶことで、表現の社会への展開についても実験的に探ります。

4年次

4年間の集大成を作り上げ、 自分の位置を知り、社会に発信する。

技術的な完成度を高めながら、3年次で見出したテーマをさらに深め、4年間の集大成としての卒業制作に取り組みます。さらに、アートとデザインの横断的な学びを発展させる選択授業を通じて、卒業後の各自の進路に備えます。

作品

版画、写真、デジタル、アートブック、アニメーション、インスタレーションなど多種多様なプリントメディアを駆使した作品が制作されています。

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施設・設備

デジタルプリント、大判プリント、リソグラフ、製本機材を備えたPCスタジオ、複写撮影スペース、木工・金工室など、 多種多様な表現に対応可能な施設を完備しています。

シルクスクリーン工房

大型感光機と乾燥機を有する暗室と、ワンマンの大型刷り台、バキューム式刷り台、ライトテーブル式刷り台がある印刷コーナーがあります。主な使用インクは水性ですが、油性インク用に換気が完備されている別室もあります。またデジタルからシルクスクリーンを制作するために、PC機器等が充実したプリントメディア工房が隣接しています。

リトグラフ工房

仕切りのない広い空間に描画スペース、印刷スペースが配置されています。リトプレス機4台の他、木版プレス5台、銅版プレス1台を有し、本学版画研究室独自で開発された、様々なリトグラフ技法が学べます。

銅版工房

電動、手動の大小プレス機数台が完備されています。有機溶剤の揮発ガスを室内から排除する換気ダクトや、大型の紙湿し槽、自動目立て装置、銅版をカットできるシャーリングなど充実した設備で制作活動が可能です。

木版工房

多摩美で開発された木版プレス機の他、本バレン、ディスクバレン等、摺りに必要な機材を完備しています。また各種道具の他、油性インク、水性絵の具等を常備し、あらゆる技法に対応出来る設備が整っています。

写真工房

本専攻の写真工房はデジタルを主とし、カラーマネージメントが設定されたモニターと大小のインクジェットプリンター。スキャナーが完備されています。ストロボなどが設置される複写スペースもあります。アナログのフィルム写真のプリント授業は、本学共通のクリエイティブサポートセンター写真スタジオで行います。

プリントメディア工房(2026年度から新設)

大小のインクジェットプリンター、リソグラフ、レーザーコピー機などのデジタルプリント機器とともに、3Dプリンター、プロッター、レーザー加工機などのデジタルファブリケーション機器が充実しています。また、アートブックを制作するための製本機器や活版印刷機も設置されています。

紙漉き工房

日本の伝統的な手仕事である「和紙」の魅力を体験できる紙漉き工房です。原料の処理から漉き、乾燥までの本格的な工程を学ぶことができます。この工房は日本画専攻との共通工房になります。

資料室/研究室ライブラリー

本学退職教員、卒業生の版画作品、アートブック作品とともに、池田満寿夫など国内外の重要な版画作品、資料がアーカイブされ、授業用のみで活用されています。また研究室ライブラリーでは、注目されるアートブック作品を始め、絵画、版画、彫刻の画集、そして国内外のアート雑誌を自由に閲覧することができます。

木工室/工作室/腐食室

本専攻のある絵画棟に隣接する別棟では、木版画、銅版画の専門的な制作に求められる諸々の加工の専用室が設置されています。

就職・進路

主な進路は、画家、版画家、絵本作家、写真家、グラフィックデザイナー、イラストレーター、ゲームクリエイター、キャラクターデザイナー、教員など。版画専攻で学ぶ版画および写真、絵画、ドローイング、デザイン、イラストレーションなどの専門知識や技術を活かし、多様な分野で活躍しています。

2024年の進路状況

  • 就職者
    8名
  • 就職希望者
    15名
  • 進学者
    11名
  • 作家・起業など
    1名
  • その他
    16名

過去2年の主な就職先

ゲーム・アニメ・CG

maf/レベルファイブ

IT・情報通信

あとらす二十一/シーエー・アドバンス/SOLUMINA

広告・印刷・パッケージ

博報堂プロダクツ

建築・インテリア・店舗・空間

エトワール/パイン/6D

流通・小売・専門店

三洋堂/高島屋/竹尾

官公庁・教育・医療・福祉

クラーチ/サンショウ/西武文理小学校/医療法人社団斗南堂

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2026年4月時点

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